いやあ、2時間バスに乗っている間に、かなり空腹になった。 歩く前に腹ごしらえだ、と帝国ホテルに入る。
帝国ホテル、ご存じ東京のそれがもっとも有名だが、ほかにも大阪、そしてここ上高地と全部で3つのホテルを有する。
 バスの停留所からすぐ、スロープを降りるとホテルの正面玄関だ。
実は愛知・犬山にももうひとつ… それは、フランク・ロイド・ライト設計の旧東京帝国ホテルの一部が移築されたもの。 明治村の中にあって、わたしも一度訪ねたことがある。
さて、上高地帝国ホテルでランチ、はいいとして、何を食べようか。 メニューを見て、ちょっと(ウソ)驚いた。
カレーが2,592円、とある… リゾート価格と帝国ホテルプライスが相まって、こうなるんだろうな。
 食器類はやはり銀製、なのだろうか。ジャン・バルジャン?
そういえば、八芳園でも食べられるものがなくて困ったことを思い出した。
ま、せっかくの旅行だ、いつもよりは気が大きくなっているので、これも思い出作りだ、と食べたビーフカレー、素直にうまかった。決して価格のバイアスはかかっていない。
肉もじゃんじゃん入っているし、食べ応えもある。 だからといって、やっぱり普段は頼まないだろうが。
食後、ホテルの内外を見学。 この建物、巨大な山小屋、といった風情だが、1933年の築なのだ。 ホテルの建物自体が見どころにあふれている。
 玄関の反対側。視線の先は上高地の雑木林だ。
ユニークな外観・内装だけじゃない。 80年を超える時間が生み出す重み、そんなものを感じるのだ。 帝国ホテル、の響きから感じるゴージャスさ、転じてわたし風情の感じる居心地の悪さ、そういうものは無縁。
風格、たしかにそれはある。 でも、落ち着く、というか和む、というか、柔らかな空気が流れている。
ここに逗留(逗留、だから1泊2日、ということじゃない)出来たなら、戦前以来の避暑地ライフ、が満喫できそうだ。
 ホテル内部も歴史を感じさせる。
ジブリのアニメ「風立ちぬ」の中にも、こんな感じのホテルで疲れをいやす主人公、てなシーンがあったな。
スペシャルな価格でご提供!というパッケージでもあるといいのだが。 そんなんでもないと、その気はあってもなかなかねえ…ともあれ、ひとつの目標になったのは間違いない。時期未定の。
 いつか、また。
NS
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