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映蔵
横浜で活動する記録・広報映像制作会社日映科学映画製作所の作品紹介や、社の周り・横浜情報の発信など。
こんなところに異空間。
レジャーやショッピングの一大スポット・お台場。

これは元々、江戸時代の末期に、外国船の脅威から江戸を守るために築かれた砲台島のことだって、知ってる人は知っていると思う。

やがて開国、明治になってからも首都・東京を守るために新たな要塞が築かれた。

房総半島や三浦半島に築かれた砲台に加えて、東京湾に人工島を造り、そこにも多くの大砲が備え付けられた。お台場、ふたたび、である。

人工島の中に、第三海堡、というのがある。
第三、というからには第一と第二があるわけだが、こいつが最も水深の深いところに造られた。

必然的に難工事となり、1892年に着工するも、完成したのは30年後。
この間、日清・日露と二度の戦役を経験し、要塞の対象だった清国艦隊もロシア艦隊も消滅、日本の防衛線は大陸へと推し進められていく。

事実上、東京湾要塞の価値は暴落したといっていいのではないか。

この時点で結構むなしいのだが、追い打ちをかけるように、完成から2年後、関東大震災によって崩壊、4.8メートルも沈下し、全体の三分の一が水没、復旧は困難と判断されて廃止・除籍されてしまった。

30年の難工事がパァッー…もはや語る言葉を知らない。

さて、軍隊の管理上除籍、はいいとして、実際のブツは崩壊しながらもしっかり残っているわけで、狭い東京湾の中で、船舶の運行上脅威となっていた。
これまた哀しいハナシ。

2000年から7年かけた撤去工事が行われ、残っていた構造物の一部は漁礁として海に沈められ、一部は陸揚げされ保管されてきた。

その保管場所が移され、毎月第一日曜には一般公開されているという。
京急線の駅にあったチラシで知って、早速行ってみた。

追浜の先だから、わたしにとっては見知ったエリア。
バイトをしていた工場も近い。

京急バス「追浜日産自動車」行を終点で降りて、そのまま海へ向かって歩く。
数分いくと、ネットフェンスの向こうに鎮座する、異様な塊が見えてきた。


バスはJR磯子駅発ですが、京急の金沢八景前か、追浜駅前からのるといい。


80年近くも波に洗われ、風化もかなり進んでいたろう。
コンクリート製の構造物、というより、これは正しく遺跡、である。

その大きさ、とんでもない質量感、この世の物とも思えない、強烈な違和感、まったく想像していなかったインパクト。

これはスゴイ!
月並みだが、ほかに言葉があるだろうか。

ここに保管されている構造物は全部で3つ。

夜間に敵艦を探知するための探照灯施設。
砲撃のための観測所、そして弾薬庫、である。

それぞれ中に入ることも出来るので、コンクリートに囲まれた異空間を体感してほしい。

ボランティア説明員の方が説明をしてくれるので、歴史も戦史も詳しくないから、という方もご安心を。200円でパンフレットも売ってます。

DSC08463.jpg
説明所?の中には、かつての全容を復元した模型が。これは必ず見るべし。


それと、バス停へと戻りがてら、予科練ゆかりの貝山緑地、なんてところもあるので、戦史に興味のある方は(ない方も)この機会にそちらもどうぞ。
この辺り、ほかの用事でまず来ることはないでしょうから。

第三海堡については、横須賀のうみかぜ公園に兵舎が保存されているそうだ。
近いうちにそっちにも行ってみなくては。


*今回は3施設のうち、探照灯施設の写真をアップ。ほかの2つは改めてご紹介しようと思う。

DSC08468.jpg
斜め前から見たところ。周囲に積んである黒いのは土嚢。

DSC08470.jpg
中央部。下には環状の探照灯台座が残る。

DSC08471.jpg
台座のアップを。往時はレールが敷かれ、移動できた由。

DSC08480.jpg
上の写真の鉄柵の向こう側。鉄柵などは見学用に後から取り付けられたもの。

DSC08486.jpg
上の写真を撮った辺りから、左右に通路が延びている。

DSC08489.jpg
左の通路を行くと階段が。外には出ることは出来ない。

DSC08491.jpg
階段の上から弾薬庫を観る。その向こうは東京湾。

DSC08477.jpg
中央部の右に亀裂。海中ではここから2つに分かれていた。


NS
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