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映蔵
横浜で活動する記録・広報映像制作会社日映科学映画製作所の作品紹介や、社の周り・横浜情報の発信など。
『はえ』
立命館大学映像学部で1月末に開かれる
立命館大学110周年記念事業「科学映像のまなざしと人類」
の関連企画の中で『戦後日本の科学映画』として
上記『はえ』と『真空の世界』が上映されるらしい。
社内にある現存するフィルムのまま、先様へ今日発送する。


会社の倉庫の中で出番を待つ作品の中でも主役級の作品ではあるが、
やっぱり久し振りの上映会でのお目見えはうれしいかぎりだ。

さてその『はえ』の内容だがこれはちょっとキモイ。
というのがふつうの感覚ではなかろうか?
例によって中村麟子さんの著作「科学映画と私」を読み返してみるとまたまた彼女の監督魂が、、、
昭和29年というカメラの能力が今とは比べ物にならない程低い時代に、正に執念で撮らえた
はえの脱皮のシーンは、彼女の観察の賜であったらしい。
生物学の教授も知らなかった脱皮の瞬間を世界で初めて映像化したのである。
そのために彼女は、小さなガラスの箱にえさのまぐろの切り身と一緒に蛆を飼い、
自宅に持ち帰って24時間観察し脱皮の前の蛆の変化を突き止めたのである。
その他にも、はえの成虫が卵を産むシーンや卵が蛆になる課程などは、
かなり接写でなければ撮れない絵が続く。
蛆はきらわれものではあるが、かなり敏感で繊細な生物で、暗い所を好み、
照明の近くに寄ればたちまち乾いて死んでしまう。

観てあまり楽しくはない映像ではあるが「一寸の虫にも五歩の魂」
ありふれた生物でもその種保存にかける生物の営みに、美しささえ感じるのはやっぱり凄い。

「いや、科学映画っていいですねぇ」とちょっと古い映画評論家になった気分である。

いつもお世話になっている科学映像館のサイトでも配信しているのでご覧戴きたい。


mar.

科学映画と私 ある女流映画監督の回想科学映画と私 ある女流映画監督の回想
(2008/02/01)
中村 麟子

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