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映蔵
横浜で活動する記録・広報映像制作会社日映科学映画製作所の作品紹介や、社の周り・横浜情報の発信など。
キューブリックの「恐怖と欲望」
映画「恐怖と欲望」は、数々の名作を残したスタンリー・キューブリックの初監督
作品である。ところが、完璧主義者であるキューブリックは、その出来に満足しな
かったため、自身でプリントを全部買い占めて回収し、世の中から封印してしまった
幻の作品とされていた。そのプリントがアメリカで発見され(?)映画祭で上映され
たのをきっかけとして一般公開されるようになり、ようやく日本にやってきた。


・・・これね、キューブリックが隠そうとしたのは当然です。

はっきり言いましょう。
25歳の若きキューブリックの自主製作映画で粗削りな小品です。←そのまんま

ストーリーは戦争中のとある国。(「この話しは架空の物語である」とオープニングで
おことわりが入る)敵陣の森に撃墜された飛行機から命からがら脱出した4人の兵士たち
が、武器もなく敵陣の森でさまよったあげく、筏を作って川を下り、味方の陣地へ戻ろう
と計画するというもの。

森の中をさまよい敵兵を殺しながら次第に人間性を失っていく兵士の狂気や民間人の
美しい女性を捕まえて欲望をかきたてられ狂う若い兵士など、戦争が持つ人の心の闇を
えぐるような演出で描き、カメラワークの冷酷な視線、キューブリックの持つ一貫した
テーマは、この処女作ですでに垣間見えていたのは驚きだった。

が、いかんせん低予算な自主映画はいなめない。

出演者の演技はうまくないし、戦場に思えないのどかな風景。説明ゼリフばかりで、
登場人物の位置関係も距離もバラバラ。映像は細切れで「戦艦ポチョムキン」のような
グロいモンタージュ。完璧な映像美を誇るキューブリックが隠そうとしたのは当然に
思える。

亡くなったからといって、取り出してきてみんなで観賞しちゃおうっていうのはいかが
なものか? 観終わった後、私は正直、ちょっとした罪悪感を感じてしまった。

キューブリックのファンで、若かりし頃の作品を、どーしても見たいと思う人にだけ、
おすすめします。


30点(100点満点中)



--ネタバレあり---


ごめんなさい。

私はキューブリックの完璧なほどの映像美が好きなので、この作品のアマチュア的な技術
は好みに合わなかった。

クライマックス、対岸の敵基地で戦闘がはじまるけど、目の前で銃撃戦が行われているのに
もかかわらず建物の中の将校はお茶しててまったく気付かないとはコレいかに?、手前の
岸を歩いていた2人は濡れずにどうやって川を渡ったのか? 外で戦っていた敵兵士4人は
いったいどこへ消えてしまったのか(死んだのか)? 川で洗濯していた他の女の娘はたち
はどうしたの? つっこめばきりがない。

生前、キューブリックはこの作品を「アマチュアの仕事」と切り捨てて、自身のフィルモ
グラフィに入れなかったそうだが、まさしくその通り。それ正しい。

あの完璧主義者のキューブリックにも、このような若輩期があったんだなと知ると親近感が
わく。


シネマ「ジャック&ベティ」上映中
http://www.jackandbetty.net/

きしょう
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