中村麟子さんの監督作品として最古の作品「せんたく」は残念ながら手元にフィルムが無い。
 資料はありました。昭和29年までをまとめたファイルは、手書きである。
そして、住所の欄には NIPPON EIGASYA,LTD.,銀座西8丁目 って書いてある。
その上に 株式會社日映科學映画製作所 のハンコ。これは、まさに60年前の会社創成期の歴史的作品だ。
 どんな内容かと台本を読んでみた。
ナレーションは、「あかのついた着物を着ていると、風邪をひいたり、そのほかいろいろの病気に
なることがあります。」
で始まって、あかの正体が脂であること、そしてその脂を分解するには石鹸の乳化作用が必要なこと
そして、井戸水は硬水なので泡が立ちにくいことなどをビーカー等を使った実験で証明している。
そうか、この昭和27年という時代は、井戸水をたらいにためて手で洗濯をしていたのだ。
やっぱり映像で見てみたい、昭和の記録がここにある。
最後には、使用レコード 時の踊り(ポンキエリー) アンネンポルカ(ヨハンシュトラウス) 花のワルツ(チャイコフスキー) モルダウ(スメタナ) 四季(グラゾノフ) ファウスト(ベルリオーズ)
ああ、なんて崇高な「せんたく」、、、、、、
麟子さんは素敵な方、お目にかかった時には知らなかったことを今やっと紐解いている、私。
mar.
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