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映蔵
横浜で活動する記録・広報映像制作会社日映科学映画製作所の作品紹介や、社の周り・横浜情報の発信など。
フランスの映画博物館
コダック社の経営破綻の流れからフランス旅行記も映画の話題を紹介します。

私が展覧会をしたマレ地区に、その昔、ゴダールやトリュフォーが若かった頃にかよった
映画館があると作家の上原氏から聞いた。映画ファンの端くれとしては、ぜひ行かなけれ
ばと、旅行前にネットで調べてみた。

ところが、映画館の名前がわからないこともあって、グーグルでいくら検索してもなかな
か見つからず、ようやく『パリ8区にある』と見つけた。が、他の文では『5区に移転し
た』ともあり、『シャイヨー宮に移った』とかバラバラ。『ポンピドゥーセンターにある』
ともあったし、いったいどれが本当なの? 誰かおせ~て状態。

日本で売っているガイドブックを見てもほとんど紹介されてなく、ただ1冊、「わがまま
歩き・パリ」に載っていたので、それをたよりに行ってみた。

私のようにネットで調べる人のためにはっきり書くと、現在は12区のベルシー公園内に
移っている。

eigahakubutu1.jpg

名前は「シネマテーク・フランセーズ」

ここには4つの映画館と映画博物館、映画に関する文献を集めた図書館があって、映画を愛
する人達のために利用されている。

行った日は特別展示としてフリッツ・ラングの「メトロポリス(*1)展」をしていた。

まず、映画博物館は、映画の創世記のプラキシノスコープやミュートスコープ(*2)に
始まって、当時のカメラや映写機など、実際に使われたものが展示されている。プラキシノ
スコープやミュートスコープは、ハンドルを回してのぞくことができ、その仕組みを体感で
きるようになっていた。

博物館は、映画の歴史全般にわたっての展示で、それはそれでいいけれど、私としては
ルイ・マルやルネ・クレマン、ルルーシュ、ド・ブロカ、ロベール・アンリコなどのフラン
ス映画についての展示を期待していたので、いささかがっかりした。

eigahakubutu2.jpg

企画のメトロポリス展は、当時の衣装や小道具、セットの模型、絵コンテなど充実してい
た。それと、近年行ったレストア(デジタル修復)作業のドキュメンタリーも上映していた。
上の写真はその時もらったパンフレットとチラシ。次回の展示はティム・バートンの「不
思議の国のアリス」だ。

このシネマテーク・フランセーズについては下記サイトでくわしく紹介されている。
「MMF フランス美術館・博物館情報」
http://www.museesdefrance.org/museum/special/backnumber/1105/special01.html

ここを読むと、先に紹介したように施設の場所を転々としていたのがわかり、その都度、
名称が変わったり理事長も変ったりで、実際、シャイョー宮にあった頃に火事になった
そうである。


私の勝手な想いだが、ゴダールやトリュフォーがかよっていた当時のまんまの小さな映
画館を残して欲しかった。こぢんまりとした町中の小さな映画館で、ロビーにフランス
の俳優や監督の写真が飾ってあるような。



(*1)映画「メトロポリス」
1926年製作のドイツ映画。監督はフリッツ・ラング。
映画の黎明期に作られたと思えないほどのクオリティ高いイメージとデザインのSF映画。
80年代、ロックバンド、クイーンの「RADIO GA GA」のVPに使われた。

(*2)プラキシノスコープやミュートスコープ
プラキシノスコープは、フランスの画家エミール・レノーが発明したアニメを見る映写機。
円の内側に描かれた絵を、内側の鏡に映して観るもの。

ミュートスコープは箱もので、コインを入れてのぞき窓を覗きながらハンドルを回して
中に入っているカードをパラパラめくって動画を見ることが出来るもの。女性が服を
脱ぐようなお色気物が多かったそうで、映画「エマニエル夫人」にも登場している。
日本でも昭和の頃、温泉旅館で脱衣所の廊下に置いてあったのを知っている。


きしょう
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