映画「風と樹と空と」 スカパーでやっていたのを偶然観た。
秋田県から集団就職で上京してきた多喜子(吉永小百合)は、住み込みでお手伝い さんを始める。同級生の新二郎(浜田光夫)は多喜子が好きだったが、彼女には好き な人が別にいて、しかも、働きはじめたお屋敷には二枚目で女性にもてる三郎(川地 民夫)がいるのだった・・・。
若い人なら「ALWAYS三丁目の夕日」のロクちゃんを思うだろうし、増村保造の「青空 娘」とほぼ同じ設定である。
この作品、原作の石坂洋次郎が吉永小百合をイメージして執筆したというから、まさ にはまり役。多喜子(吉永小百合)は元気ハツラツ娘で、観ていて気持ちイイ。
悪戯してペロっと舌を出したり、甘えたり、怒ったり、思う通りにならなくて大泣き することもあれば、ビールで酔っぱらって友達に絡む場面もあり、吉永小百合の様々 な表情が観られて得した気分になる。私はサユリストではないけれど、そんなひとつ ひとつの表情や仕草がとってもカワイイんだ。
それにしてもこの時代の青春映画って、必ずといっていいほど性的なセリフが飛び 出してビックリさせられる。今回はご用聞きの男性の「チンチン」が話題になり、 何と、吉永小百合自身が「おチンチン」というセリフを言ったりする。そんなこと言 わせていいの? でも、恥ずかしがらずにあっけらかんと言うから全然おかしくない。 観ているこっちは赤面しちゃうんだ。
この作品は1964年制作のため、昭和40年の東京の風景が見られるので楽しい。 私にとって馴染み深い上野の精養軒や銀座、日比谷公園が懐かしい。首都高速なん て建設中で車はガ~ラガラ。
そういえば、就職後に久しぶりに会った友達に、多喜子が 「今日はあたしが食事おごるから。臨時収入があったの、ただし、1人300円以内!」 と言う。どっひゃー、300円が上限かよ!って。
当時の300円って、今の3,000円か4,000円なんだろうね?
この時代の青春映画って、主人公がくよくよせずに難題に向かってつき進んで解決する 姿が気分イイ。戦後の時代から復興するために、ひたむきに生きるヒーロー、ヒロイン を望んでいたんだろうな。この元気ハツラツさは、今の悩める時代にも通用する。
吉永小百合さんに元気をもらうことができた。 ハッピー
きしょう
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