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映蔵
横浜で活動する記録・広報映像制作会社日映科学映画製作所の作品紹介や、社の周り・横浜情報の発信など。
M to M。
今年6月、横浜市庁舎が新しい8代目に移行したのは、市民だったらご存じかと。
JR関内駅前に建つ、レンガ調のタイルでお馴染みの7代目市庁舎はどうなるのか?

どうやら行政棟は内部をホテルにリニューアルされて残り、ほかは建て替えられて複合施設になる由。

この7代目、設計者は村野藤吾と言えば、建築に興味のある方はこれまたご存じかと。
関西に事務所を構えて活躍された設計者だが、東日本にもこの横浜市役所のほか、目黒区役所(元千代田生命本社)や日生劇場など、印象的かつ個性的な建築を残している。

北仲のマンションの脇?にあるBankART KAIKOと、その斜め向かいのBankART Temporaryの2会場を結んで「M meets M 村野藤吾展 槇 文彦展」が開催されている。KAIKOでの村野藤吾は、横浜市役所をタップリと紹介しつつ、模型を中心にほかの作品も。一方、Temporaryでの槇文彦は、代表作(と言ってもいいよね?)代官山ヒルサイドテラスをはじめ、初めて知ったんだが、今度の新市庁舎のデザイン監修をされているとのこと。


KAIKOの会場から。撮影可能スポットは当然?7代目市庁舎。


入場料は¥1,600だが、12月27日までの会期中は何度も入場可能、って結構すごいんじゃない。しかも横浜市民は¥1,000とグッとお得になることを大声で言っておこう。

そして、KAIKOは帝蚕倉庫の構造を生かして、内外装を復元したものだし、Temporaryは旧横浜銀行本社と、いずれも横浜ゆかりの歴史的建築が展示スペースになっているので、こちらもしっかり観ておくことをお勧めしたい。

hillside.jpg
Temporaryから。ヒルサイドテラスの模型。

公式サイトはこちらから。

mtom.jpg

NS
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TV『伝説の家政婦、志麻さん』
最近私(きしょう)は『伝説の家政婦、志麻さん』にハマっている。
といってもドラマではない。

志麻さんは料理を専門にした本物の家政婦で、一般家庭の依頼を受けて
そのお宅の冷蔵庫に入ってる食材とそのお宅の調理器具を使って、
3時間の契約時間内で1週間分の料理を作る料理人である。

その志麻さんを『沸騰ワード10』(日テレ)という番組で紹介していて
タレントが好きな食材を用いて3時間で14~16品目の料理を作っている。
毎回楽しみにしているんだけど番組自体が不定期な上、志麻さんの
料理はひとつのコーナーなので、次にいつ放送されるかわからないの
が難点だ。

彼女の魅力はフランスのミシュラン三つ星レストランでの修行を経た技術
と、食材から生み出す料理の発想力の豊かさ。私のような一般人では
考えられない、というか、それを超えた、ありえない食材の組み合わせで
驚くほどの美味しい料理を作っている。(自分は食べられないけどタレント
全員が目をむいて美味しいを連呼しているから)

番組は人気で、もう23本も放送している。

そして、ついに最近ではNHKにまで呼ばれるようになって、
11月9、10日は『きょうの料理』(Eテレ)の講師として、その前の
11/6の朝は『あさイチ』というスタジオ生放送にも出演して紹介されていた。

彼女が番組で作った『春菊のサラダ』が美味しそうだった
ので作ってみた。

sima2.jpg

まず柿とりんごを細切りにして
生の春菊とともにボールに入れる。

sima3.jpg

塩、こしょう、バルサミコ酢とオリーブオイルで和えて終了。←簡単でしょ

sima4.jpg

春菊って火を通すと独特の強い香りが出るけど、生のままだとそれほど
臭くない。しかも柿とりんごの甘みで調和されて、とても食べやすかった。

ベーコンやハムと合わせるとピッタリ。
ワンランク上の朝食になること間違いなし。

きしょう
コロナ下なれど、いざ鎌倉。
コロナは相変わらず収束の気配もなく、ヨーロッパでは完全に第二波のただ中。
毎朝のワールドニュースを見ている身としては、まったく他人ごとではない。

イギリス・フランス・ドイツなどの第二波への対応を見ていると、春の経験を踏まえて、何もかもシャットアウト、ロックダウン、ということではなく、仕事へ行くにも、学校へ通うのも、ある程度社会を動かしながら、外出制限や飲食業の営業制限などを加えることで感染を防ごう、という共通項がある。

これが功を奏するかどうか、これから結果が出てくるわけだが、何とか落ち着いて欲しいと願わずにいられない。

そして、わたしは、相変わらず東京へ行くのは二の足を踏んでいるので、鎌倉へ(これも久しぶりだが)行ってみた。

日曜の朝、約30年前に放映されたドラマ「太平記」が再放送されていて、当時も観ていた(吉川英治作の原作も読んでいる)なつかしさに再見しているんだが、ちょうど足利高氏(まだ尊氏ではない)の反乱もあって鎌倉幕府が滅亡したあたりで、その、幕府最後の地を見に行こうと思ったわけ。

日本もコロナは収束していないんだが、小町通りの人出を見ていると完全に元に戻った感じ。ただ外国からの方々がいないだけ。それでも皆マスクをしているのが、日本流か。そうは言っても密は避けなきゃイカン。慌てて若宮大路に進路を変える。

新田義貞の倒幕軍に追い詰められた北条氏たちが最後に立てこもったのが今はなき東勝寺。その跡地が史跡として残っているので、そこを目指す。北条氏の菩提寺だけに?鎌倉の中心・八幡宮からそう離れていない。


兵どもが夢の跡、である。


現在残る東勝寺跡は、おそらくかつての一部なんだろう。敷地の背後は崖になっていて、そこにはいくつも洞の跡がある。往時、どのように使われていいたのか?

しばし佇んで鎌倉幕府の最後に思いを馳せる。ってドラマのシーンを思い出してるだけなんだが。一族郎党が次々と自刃する中、片岡鶴太郎演じる北条最後の当主・高時も。燃え盛る寺内で最後に残るのは、長崎円喜(フランキー堺)…

そうだ、このドラマ一方の悲劇の人・大塔宮護良親王ゆかりの鎌倉宮にも足を伸ばさねば、と意気込んで頑張ったら…結構くたびれた。

houkaiji.jpg
宝戒寺。足利尊氏が後醍醐天皇の命を受けて建立した寺院で、北条執権邸跡に建っている。

NS

映画『ヨコハマメリー』
その昔、横浜の伊勢佐木町や馬車道に、フリルのついた白い日傘に純白の
ドレスをまとい、顔におしろいを塗った全身白づくめの女性が出没していたの
をご存知だろうか。

彼女の名はメリーさん。
名前を知らない人は「皇后陛下」や「きんきらさん」とか「ギンギツネ」と呼ぶ
人もいた。

私も子供の頃、イセザキモールで初めて目撃した時は全身が凍り付くような
衝撃を受けた。見てはいけない人を見たようで、気味悪くてとても近づけな
かった。彼女は戦後すぐ、アメリカ将校を相手に外国人相手の娼婦
(パンパン)を続けて生活していたのである。私より年配で横浜育ちの方は
ほとんど知ってるだろうけど、それ以外の地域の人はまったく知らないと思う。

そんなヨコハマメリーを追ったドキュメンタリーを伊勢佐木町の映画館
『ジャック&ベティー』に観に行った。

mery1.jpg

映画は、メリーさんの姿を見かけなくなった頃からはじまり、彼女と親交の
あった方々を取材し、彼女の足跡を追う作品だ。

先にバラすけど、ラストで老人ホームで静かに余生を過ごすメリーさんご本人
を見つけることになる。彼女の穏やかな笑顔に心を打たれ、私は涙が
あふれて止まらなかった。(ToT)

たまにはじっくりドキュメンタリー映画を観るのもいいもんだ。
この作品を撮ろうと決意し、9年の歳月をかけて完成させた30代後半の
中村監督に拍手を送りたい。


 採点 85点。


 * * * 以下、ネタバレあり * * *

mery2.jpg

メリーさんを追ったドキュメンタリーではあるが、実質的には、彼女を支えた
シャンソン歌手・永登元次郎氏の人生との2部構成になっている。

私はメリーさんのことをほとんど知らなかったけど、本作のおかげで様々な
ことを知ることができた。彼女は住まいが無くて伊勢佐木町のあるビルの
廊下にイスを並べて毎晩そこで寝て、朝になると近所のクリーニング店の
洗面台で化粧をして街へ出たそうだ。

住まいがないため衣装と全財産を入れた大きなボストンバッグを常に
持ち歩き、白い日傘をさして街角に立つ。

周りから気味悪がられて白い目で見られながらも彼女は威厳を持って
生涯娼婦を貫き通した。最後は出身地の山口県の田舎に戻って
老人ホームで余生を過ごす。

せっかく老人ホームで余生を暮らすメリーさんと出会えたので、彼女のインタビュー
があるかと思ったら、 なかった。

だから、メリーさんがどういうことを考え、どういう事情からあんな格好をしていた
のか全く明かされないで終わる。そこが私としてはマイナス点に思えた。

 がしかし・・・、

よくよく考えてみると、テレビのワイドショーの様に彼女にマイクを突き付けて
「どんな気持ちだったのですか」
「人生を振り返って何を思いますか?」
なんてゲスな質問攻めを見せられてもどうかと考えてしまう。

むしろ今の作品の様に、老人ホームで静かに過ごすメリーさんの姿が垣
間見られただけでいいのではないだろうか。そのままそっとしておくのも
あるかもしれない。

調べてみると、この作品は2006年に完成するが、メリーさんはその完成を
待たずして一年前に亡くなられたそうだ。

ラストで一瞬、見せた彼女の笑顔がすべてを浄化させてくれた。

彼女は横浜の幻だったのではないだろうか。

きしょう